頻繁に転職を繰り返すことは、近年の変化の激しい経済環境において、至極あたりまえとも言えるようになってきました。
ですが、日本ではまだ終身雇用的のなごりで長く勤めることが美徳とされる傾向が強く残っています。
自分に合う職場がなくて転職の回数がえらいことになってきた
スキルを身につけるためにステップアップで転職してきたけど、転職回数が多いのってまずいの?
この記事では、転職を繰り返すことのメリットとデメリットの両方を理解し、あなたの今後のキャリアを進めていくヒントを提供します。
転職回数を繰り返すことのメリット
転職を繰り返して、転職回数が100回くらいになったとしても、意外に思うかもしれませんが、メリットもあります。私は1000回ですが。
様々な職場の経験値が増える
転職しまくって複数の職場で業務や人間経験を積むことで、異なる業界や職種のスキルや知識を獲得し、キャリアの幅を広げることができます。これにより、将来的なキャリアの選択肢が増える場合があります。
業務経験があることで、次の職場で即戦力として活躍でき、人間関係においては職場内の信頼関係を基に別の職場へ紹介をしてもらえるなどのメリットもあります。
給与の向上
転職によって給与が上がることがあるため、給与水準の向上が期待できます。また、異なる業界や企業での経験やスキルが高く評価され、給与交渉の余地が広がる場合もあります。
キャリアの柔軟性
転職をしまくると複数の職場での経験を持ち、将来的なキャリアの柔軟性が高まります。そして、自己理解も深まります。異なる業界や職種での経験を通じて、自身の興味や適性に合ったキャリアパスを見つけることができます。自分の本能的・感覚的な得手・不得手を知ることができるのです。
転職を繰り返すことのデメリット
転職をしまくると、いずれやばいことが起こるかもしれません。
ということで、想定されるデメリットです。
キャリアが毎回リセットされてしまう
転職を繰り返すことで、あなた自身のキャリアパスは先が見えない状態が続き、いつまでも安定しない職位で就業することになります。
社会的な信用の低下
転職回数が多くなると、転職面接の際など、企業から「またすぐ辞めるんじゃないか」「忍耐力がないんじゃないか」などの信頼性が低い印象を与える可能性があります。企業側は、短期間での離職による採用コストの増加を懸念することがあります。せっかく雇って社員名簿や保険の手続き、研修段取りを組んだものの、すぐに辞めてしまうと全部水の泡ということです。
履歴書に空白期間ができてしまい、悪い意味で採用担当者の目に留まる可能性もあります。空白期間が存在する場合はほとんどの面接官がその空白期間に何をしていたのか質問してきます。回答の内容がよほど納得のいくものでなければ、面接官は懐疑的な心境になり、印象は悪くなってしまいます。
退職理由も非常に重要で、キャリアアップなどの前向きな転職ではなく、「人間関係」「コンプライアンス違反」「精神疾患」などのネガティブな理由で転職がなされていると再現性が高いと判断されてほとんど話もできずに不採用となってしまう可能性があります。
給与の低下
転職を繰り返すと、給与交渉の際に企業側が給与水準を引き下げる可能性があります。短期間での離職が給与交渉の障害となる場合があります。
人間関係の構築の困難さ
転職を繰り返すことで、一定の人間関係を築く時間が確保できない場合があります。長期的な関係を築くことが難しくなり、仕事の効率や満足度に影響を与える可能性があります。
まとめ
転職をする前に、自分の今後のキャリア目標をじっくりと見極めておくことが大切です。
転職を検討する際には感情的・衝動的な判断はせず、メリットとデメリットを比較検討することが重要です。
もしかしたら、現在の会社に在籍したままでも自分の今後進んでいきたいキャリアを実現することができる可能性もあるため、現在の職位、学歴、今後のキャリアの方向性などを考慮した上で、転職が本当に正しいのかどうかを判断しましょう。
そうすることで、転職が本当に自分のキャリアにおいて正しい判断かを確認することができます。
また、転職を決意する前に、候補となる仕事を十分に調べることも重要です。
転職先での役割や責任を十分に理解し、自分に合っていることを確認しましょう。
転職は、今日の転職市場において人気のあるキャリアアップ方法であり、有意義な転職はスキルも給与も職位も高めることができる手段になります。
なので、転職をするたびに社会的な通念に照らしてキャリアアップや前向きなものとして考えられる転職であれば、転職を繰り返していたとしても、デメリットを伴うこともほとんどないと言えます。